ソニー株主のみなさん
増配と取締役報酬の個別開示を求める株主提案をおこなうことにご賛同ください。

 私たちは企業の情報開示等のために活動している株主団体として、来る6月のソニー定時株主総会に、株主配当金の増配と取締役上位5名の報酬の個別開示を求める株主提案をおこなうために準備を進めています。
 増配については、ソニーの2008年3月31日までの事業年度における期末の配当金を1株当たり70円とすることを求めるものです。別紙の提案理由にも書きましたが、ソニーの2008年3月期決算における当期純利益の予想は3400億円で、1株当たりの利益は339円になります。1株当たりの配当が現在の25円のままであれば、配当性向は7.4%に下がります。配当性向が現在の20%を超えるようにするには、年間の配当は68円以上に引き上げる必要があります。ちなみに同業他社の現在の配当性向は、松下電器産業が30%、シャープが28%です。
 ソニーの1株当たりの年間配当は1990年代には50円を下回ることはなく、55円や60円の年もありました。しかし、株式分割が行われた2001年3月以降は25円で推移しています。財務状態が改善された今年こそは株主に対する配当を適正な水準にする好機です。1株当たり70円の年間配当は仮に業績が悪化した場合でも、維持しうる水準であると考えます。私たちは、しっかりした配当政策を株主に表明することを取締役会に求めるためにも、この株主提案を成立させたいと思います。
 取締役報酬の個別開示については、私たちは2002年から本年とほぼ同趣旨の株主提案をおこない、2002年の27.2%から2007年の44.3%へと支持を広げてきました。昨年4割を超え、5割に迫る賛成があったことは、上位5人の取締役報酬の個別開示が株主多数の強い声であることを示しています。今年は過半数の賛成を得て、取締役報酬の個別開示を迫りたいと思います。
 ソニーは、委員会設置会社として、報酬委員会が取締役および執行役の報酬を個人別に決定していながら、役員報酬については現在おこなわれている総額開示で十分だとしています。しかし、社外取締役のおおよその報酬額は株主代表訴訟の損害賠償責任の限定との関連で推定できますが、社外取締役に比して桁違いに多いと思量されるCEOをはじめとする執行役兼務取締役3名の報酬額は、個別ではもちろん総額でも不明です。報酬委員会が決めた取締役の個人別報酬額を株主に開示することは、報酬決定の秘密主義を打破し、経営の透明性を確保するために不可欠です。
 取締役報酬の個別開示は今や世界の流れでもあります。アメリカでは上場企業は少なくともCEOを含む上位5名の個人別報酬額を株主総会招集通知に記載することが義務づけられています。同様の個別開示はイギリス、フランス、ドイツ、スイス、オーストラリア、南アフリカ、香港などにも広がっています。私たちは、日本を代表するグローバル企業のソニーが、世界の流れに沿って、取締役報酬の個別開示に踏み切ることを切望しています。
 以上の趣旨から、私たちは増配と取締役報酬の個別開示を実現するために、別紙のような株主提案を株主の皆様方のお力添えを得て遂行したいと存じます。なにとぞよろしくご理解、ご協力くださいますようお願い申し上げます。ご賛同いただけます場合は、同封の株主提案についての委任状の書式に署名押印いただいて、返信用封筒にて株主オンブズマン宛にすみやかにご返送いただければ幸いです。

2008年(平成20年)4月3日
大阪市北区西天満4−6−3 第5大阪弁護士ビル3階
NPO株主オンブズマン代表(関西大学教授) 森岡孝二


追伸:この呼びかけは会社法第122条にもとづいて提供された株主名簿をもとに、同法第303条の2にもとづく株主提案権の行使に必要な株数(300個以上)を集めるために差し上げています。売却済み場合はご容赦ください。6か月前から株式を有する株主は株主提案に加わることができます。


株主提案の内容と理由は下記のとおりです。

株主提案1 株主配当金の増配の件

提案の内容

本会社の2008年3月31日までの事業年度における期末の配当金は1株当たり70円とする。

提案の理由

 株主重視の経営は、会社の利益に応じて、株主に適正な水準の配当で報いるものでなければなりません。本会社の2008年3月期決算における当期純利益の予想は3400億円で、1株当たりの利益は339円になります。1株当たりの配当が現在の25円のままであれば、配当性向は7.4%に下がります。配当性向が現在の20%を超えるようにするには、年間の配当を1株当たり68円以上に引き上げる必要があります。ちなみに同業他社の現在の配当性向は、松下電器産業が30%、シャープ゚が28%です。
 本会社の1株当たりの年間配当は1990年代には50円を下回ることはなく、55円や60円の年もありました。しかし、株式分割が行われた2001年3月以降は25円で推移しています。財務状態が改善された今年こそは、株主に対する配当を適正な水準にする好機です。1株あたり年間70円の配当は、仮に業績が悪化した場合でも、維持しうる合理的な水準にあると考えます。私たちは、しっかりした配当政策を株主に表明することを取締役会に求めるためにも、この株主提案を実現したいと思います。

株主提案2 取締役報酬の株主への個別開示に関する定款変更の件

提案の内容

 報酬委員会が決定した取締役が受ける個人別の報酬の内容については、報酬額上位5名の取締役の個人別の額を毎事業年度の株主総会招集通知の事業報告に記載して開示する。
という条文を定款に新設する。

提案の理由

 2002年以来、私たち株主はこれとほぼ同趣旨の提案をおこない、昨年は議決権行使総株数の44.3%の賛成を得ました。昨年4割を超え、5割に迫る賛成があったことは、上位5人の取締役報酬の個別開示が株主多数の強い声であることを示しています。
 取締役会は取締役および執行役の報酬については現在おこなっている総額開示で十分だと言います。しかし、社外取締役のおおよその報酬額は株主代表訴訟の損害賠償責任の限定との関連で推定できますが、社外取締役に比して桁違いに多いと思量されるCEOをはじめとする執行役兼務取締役3名の報酬額は、個別ではもちろん総額でも不明です。
 取締役報酬の個別開示は、上位5名の個別開示が義務づけられているアメリカだけでなく、世界の流れでもあります。今こそ本会社は、経営の透明性を高めるために、世界の大勢と株主多数の声に従い、少なくとも報酬額上位5名の取締役の個人別報酬額を開示するべきです。そうすることは本会社の企業価値を増大させるものと確信します。



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