ソニーへの株主提案について お知らせとお詫び


 来る6月に開催されるソニー株式会社第91回定時株主総会を前に、会社法第303条の2項にもとづいて株主82名、合計2316個(23万1600株)の委任状を添えて、「取締役の報酬の株主への個別開示」を求める株主提案を行いました。
 同時に増配を求める株主提案も準備しましたが、ソニーIR部からの連絡によって、2006年5月1日に施行された会社法にもとづき同年6月22日の株主総会で承認された定款変更によって、配当は株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定めることになっていたことが判明しました。その結果、増配の株主提案は取り止めざるを得なくなりました。一昨年の株主総会では定款の多数の条項が変更・新設されたせいもあって、配当が取締役会の決議事項になったことに迂闊にも気づきませんでした。委任状をいただいた株主の皆さんにはご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
 なお、上記の経過にともない、ソニー株式会社取締役会に対して、増配の株主提案に代えて以下のような要望書を送りました。

要望書

 株主重視の経営は、会社の利益に応じて、株主に適正な水準の配当で報いるものでなければなりません。本会社の2008年3月期決算における当期純利益の予想は3400億円で、1株当たりの利益は339円になります。1株当たりの配当が現在の25円のままであれば、配当性向は7.4%に下がります。配当性向が現在の20%を超えるようにするには、年間の配当を1株当たり68円以上に引き上げる必要があります。ちなみに同業他社の現在の配当性向は、松下電器産業が30%、シャープ゚が28%です。
 本会社の1株当たりの年間配当は1990年代には50円を下回ることはなく、55円や60円の年もありました。しかし、株式分割が行われた2001年3月以降は25円で推移しています。財務状態が改善された今年こそは、株主に対する配当を適正な水準にする好機です。1株あたり年間70円の配当は、仮に業績が悪化した場合でも、維持しうる合理的な水準にあると考えます。私たちは、しっかりした配当政策を株主に表明することを取締役会に求めるとともに、ぜひとも本会社の2008年3月31日までの事業年度における期末の配当金は1株当たり70円とするように要望いたします。

2008年4月21日
株主オンブズマン代表
森岡 孝二(関西大学教授)


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