6月18日に行われたソニーの株主総会に、株主オンブズマン代表が出席しました。以下にその株主総会についての報告を掲載します。
2010年6月21日
NPO法人 株主オンブズマン



2010年6月18日(金曜日)のソニー株主総会の報告


 18日のソニー株主総会で「企業内容等の開示に関する改正内閣府令」にかかわる役員報酬の個別開示について質問し、報酬委員長の橘フクシマ咲江氏(女性役員の選任を求める本会による02年の株主提案を受けて03年に社外取締役に就任、今総会で退任)から詳しい説明があった。

 09年度に1億円を超える連結報酬を得た取締役は ハワード・ストリンガー会長と中鉢良治副会長と大根田伸行副社長の3人であった。内訳は、ストリンガー氏が基本報酬3億1千万円、賞与1億円、ストックオプション50万株(権利行使価格2595円、約4億650万円)で、総額8億1650万円。中鉢氏が基本報酬1億5000万円、ストックオプション8万株で、総額約2億1500万円。大根田氏が基本報酬1億4000万円、ストックオプション3万株で総額1億6400万円であった。執行役のなかにも1億円以上の報酬を得た者がいるが、その氏名と金額は有価証券報告書に開示されるとのことであった。

 コアのエレクトロニクス部門で事業の不振がつづき、売上高を前年度比20%も減少させ、09、10年3月期と2年連続、純損益で赤字を計上し、そのうえ従業員に人減らしと人件費の削減を強いておきながら、会長、副会長、副社長で総額約12億円の報酬とはいかにも高すぎる。

 総会の議事では、監査結果報告と事業報告があった後、第1号議案(取締役選任)と第2号議案(ストックオプション付与)が上程された。しかし、本会があらかじめ提出した書面質問についての回答はなく、議長から二つの議案に関する質問を受け付けるという説明があって質疑応答に入ったが、結局は1、2の質問を除き、議案に無関係な発言が続いた。

 私は質疑応答の冒頭から挙手をし続けたが、ストリンガー議長を補佐する中鉢氏は、私が挙手する度に私の方を見ながら、その他の株主に発言機会を与えた。第1会場で4人、第2会場で2人の質問があり、第3会場では質問者がおらず、「それでは第1会場に戻ります」ということになって、私が「議事進行について動議!」と声を上げてようやく指名された。報酬委員長の周到な説明から考えれば、おそらく最初から一度は質問の機会を与えるつもりであったのだろうが、私があきらめて質問をしなかったら報酬開示はせずにすましたのか、と疑問に思う。

 なお、営業報告では、リストラを意味する「事業構造の改革によるコスト削減」が繰り返し強調されたがにもかかわらず、雇用の削減や人件費の切り下げについての説明はまったくなかった。また、質疑応答では、全般に経営戦略やソニー神話とその崩壊をめぐる質問や発言が多く、総会の中心題目であるコーポレートガバナンスに関する質問は少なかった。

 18日のソニー総会の関連記事については以下を参照。
http://www.asahi.com/business/update/0619/TKY201006180641.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2010061902000064.html

書面質問はこちら→PDFファイル



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