住友銀行の株主に役員報酬開示の株主提案を呼びかけています。


株主オンブズマンでは、6月下旬に開催予定の住友銀行の2000年度定時株主総会に、役員報酬
退職慰労金の個別開示を求める株主提案を行うための準備をしています。
 株主提案をするには、6ケ月以上保有する株式を300万株(300単位)以上集める必要がありますが、平成12年3月12日付け『朝日新聞』(社会面トップ)で紹介されたように、すでに28万5千株の委任状が集まっています。週明け早々にも30万株に達するものと期待されます。

 株主提案は総会開催日の6週間前までに行えばよいのですが、まだ時間があります。住友銀行の株主の方で自分も提案に加わってもよいとお考えの方は、ご面倒ですが下記の連絡先までお知らせ下さい。こちらから折り返し書面をお送りします。


住友銀行の株主のみなさんへ

 役員の報酬と退職慰労金の個別開示を求める株主提案の呼びかけ

                         株主オンブズマン代表
                         関西大学教授 森岡孝二

 わたしたちは、個人株主の立場から企業に適切な情報開示を求める市民団体として、住友銀行の株主のみなさんに、本年6月の定時株主総会に、役員の報酬と退職慰労金の個別開示を求めて、次のような株主提案を行うことを呼びかけます。

 

1.事業年度毎の取締役および監査役の報酬・賞与額については、個々の取締役および 監査役ごとにその金額を当該事業年度末に作成する営業報告書(商法二八一条一項三 号所定)に開示する。

2.取締役および監査役の退職慰労金贈呈の議案を株主総会に提案するときは、退任す る個々の取締役および監査役ごとにその金額を明示する。

 

商法によれば、役員報酬は定款にその額を定めていないかぎり株主総会で決めることになっています(取締役は第269条、監査役は第279条)。これは役員報酬を役員だけで決めるとお手盛りで役員の利益が計られ、株主の利益を損なう恐れがあるからだと考えられます。しかし、実際には、取締役および監査役の報酬は株主総会には開示されず、株主のチェックが届かない密室で決められて、次期の附属明細書でそれぞれの人数に応じた総額が示されるだけです。

 役員の退職慰労金についても、商法の先の条文が適用されると解釈されています。これも、実際には、株主総会には金額が示されないまま、取締役会、ひいては社長あるいは頭取に一任されています。次期の附属明細書で該当者全員の総額が示されるという点は役員報酬の場合と同一です。

 役員の報酬および退職慰労金のこうした支給の仕方は、株主に対する情報開示のあるべき姿からほど遠いものです。とくに、国民の金である公的資金を受けた銀行で、不良債権の発生と処理の遅れに経営責任を有するはずの取締役が、高額の報酬を支給されてきたうえに、数億円もの退職慰労金を受け取ることは、社会常識から見てとうてい納得がいきません。

 

 役員報酬等の開示はアメリカでは常識であり、株主オンブズマンが昨年5月に面談したアメリカ最大の機関株主の一つであるカルパース(カルフォリニア州退職公務員年金基金)も、昨年3月に決定した「対日コーポレート・ガバナンス原則」で、日本企業に「退職取締役および監査役に対する慰労金について株主が判断できる情報の開示」を要求しています。いまや役員の報酬および退職慰労金の情報開示は国際的な要求です。

日本でも、東京エレクトロン(東京1部上場)や、People(店頭公開)は昨年すでに総会招集通知の添付書類での役員報酬の個別開示に踏み切っています。

 

 株主提案を行うには、発行済株式総数の1%以上または300単位以上の株式を6カ月前から引き続き所有していることが必要です。個人ではこの要件を満たすことは困難でも、提案趣旨に賛同する株主が共同すれば比較的簡単にできます。

 わたしたちは、株主名簿により住友銀行の株主の方々に協力要請をして賛同者から委任状を頂戴し、本年の株主総会の会日の6週間前までに株主提案を行いたいと考えています。この提案を実現するために、ぜひみなさんのご協力をお願い申し上げます。

 ご賛同の方はご面倒ですが、同封の委任状に署名し、届け出印を押してご返送下さい。
阪口徳雄弁護士(TEL06-6314-4188)か松丸正弁護士(TEL0722-32-5188)までご連絡下ればご質問にもお答えします。

2000年2月8日

〒530-0047 大阪市西天満4-6-3 第5大阪弁護士ビル                           株主オンブズマン

                  TEL 06-6314-4192

                  FAX 06-6314-4187