トヨタ自動車の株主の皆様へ
    トヨタ自動車株式会社の本年の株主総会で、株主提案
           をすることについてのご賛同のお願い
  (提案内容を一部変更のうえ、昨年に引き続き実施するものです。)

 陽春の候となりましたが、皆様におかれましてはご清栄のことと存じます。
  株主オンブズマンは、株主の立場から企業改革と情報開示等を求めて活動している
NPOです。昨年はトヨタ自動車およびソニーなどに株主提案をしており、マスコミ にも
好意的に報道されています。  昨今は企業統治(コーポレートガバナンス)の整備・充
実が叫ばれています。その中で株主重視の経営が求められています。トヨタ自動車は、
国内のみならず、世界的にもリーディングカンパニーとして、企業統治のあり方が注目
されています。  
 トヨタが株主重視の経営を進める立場から、株主に配慮した配当、株主にガラス張り
の役員報酬、政治・行政との健全かつ正常な関係の構築に踏み切るなら、国内的にも
国際的にもいっそう高く評価され、株主価値を増大するにちがいありません。そう考えて
本年も昨年に引き続き株主提案をする方針を固めました。
 株主提案を行うためには多数の株主のご賛同を得なければならないために、皆様の
ご理解とご協力をお願いするものであります。
 この6月の定時株主総会における議案を株主として提案する案件は、次の3点です。
(1)株主配当金の増配
(2)取締役及び監査役の報酬並びに退職慰労金の個別開示
(3)政治献金の自粛  それぞれの提案の具体的内容(提案理由)は別紙のとおりです。
 以上の趣旨から、本年のトヨタ自動車の定時株主総会において、株主の皆様のお力
を得て株主提案を行いたいと存じます。なにとぞよろしくご協力くださいますようお願い申
し上げます。なお、昨年の株主提案の投票結果は別紙をご参照ください。
  ご賛同いただけます場合は、同封の株主提案についての委任状に署名押印いただい
て、返信用封筒にて株主オンブズマン宛に4月6日までにご返送いただければ幸いです。
なお、本委任状は株主提案のみに利用し、その他に利用することは一切ないことを念の
ために申し添えさせていただきます。

2004年3月24日
             大阪市北区西天満4-6-3 第5大阪弁護士ビル3階
            (特定非営利活動法人−NPO)株主オンブズマン               
            代表者 関西大学教授 森岡孝二
            TEL 06-6314-4192 FAX 06-6314-4187               
http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/                     
(注)トヨタ自動車における株主提案のためには少なくとも300単元(30,000株)が必要に
なります。よって、商法規定により株主名簿を取り寄せ、その中から無作為に抽出して
このお願い状を送付させていただいたものであります。 


トヨタ自動車株主提案の原案

株主提案1 株主配当金の増配の件

平成16年3月期決算における年度末における株式配当金を1株当り40円とする利益処
分案とする。平成15年9月中間期における中間配当は、既に1株当り20円が実施されて
いるため、年間配当金は1株当り60円となる。

(提案理由)

株主重視の経営は、企業が高い収益をあげている場合には株主にそれ相当の配当で報い
るものでなければならない。低配当は株主軽視の非難を免れず、ひいては株主に眼を背け
た経営と批判されかねない。株主重視の経営は、企業統治(コーポレートガバナンス)の
視点からも重要である。このことを基本に置きつつ、配当性向を勘案した。
過去7年間における年間ベースでの当社の配当は、1株当り22円〜36円であり、配当性向
は20.2%〜32.5%の範囲にあり、平成15年3月期の配当性向は20.2%であった。また、
わが国の上場企業における配当性向は過去20年以上に亘り金融保険業を除けば概ね30%
を上回っていた。当社の経営成績及び財政状態から判断すれば、公表予測利益の30%以上
の株主配当金とすることは決して困難ではない。以上の理由から、当期の利益処分による
株主配当金を1株当り60円(うち期末配当金は40円)とすることを求めるものである。

株主提案2 役員一人一人の報酬・退職慰労金等の株主への開示に関する件

(1)事業年度毎の取締役および監査役の報酬・賞与額については、個々の取締役および監
 査役毎にその金額を、当該事業年度の株主総会の招集通知に添付する参考書類に記載
 して開示する。
(2)取締役および監査役の退職慰労金贈呈の議案を株主総会に提案するときは、退任する
 個々の取締役および監査役毎にその金額を議案に明記して提案する。

上記(1)(2)の条文を定款に新設する。

(提案の理由)

 商法は、役員の報酬および退職慰労金は、株主総会で定めることを原則としている(委
員会等設置会社の場合を除く。)。しかし、当社においては役員の報酬および退職慰労金を
取締役会等で決定し、各役員の個別の支給額は株主には明らかにしていない。議員の歳費
が有権者の知らないところで決定され、有権者に知らされないということがあってはなら
ないのと同様に、株主から経営を委任されている役員の報酬および退職慰労金の額が株主
に知らされないということはあってはならない。
 日本を代表する世界企業としてグローバルに事業活動を展開している当社が役員の報酬
および退職慰労金を他の国内の会社に率先して株主に開示することは、透明性のある企業、
情報開示に熱心な企業として、当社の国際的信用を高め、株主の負託にこたえ企業価値を
増大させるものである。

株主提案3 政治献金の自粛に関する件

「政党及び政治資金団体に対して、政治活動に関する寄付は一切行わない。」
上記の条文を定款に新設する。

当社はグループ会社を含めて年間1億3438万円(平成14年)の献金を、自民党の政治
資金団体である国民政治協会にしている。このような多額の政治献金は、企業と政治との
癒着関係をもたらすものであり、株主及び消費者の理解を得られるものではない。
 前記献金額は、当社の年間221万台の国内車両販売台数で割ると1台当たり60円となる。
トヨタ車のユーザーにとって政治献金は、自らの意思や政治的信条に基づかずに、特
定政党への企業献金相当額を上積みした販売代金で車を購入させられている点で、認めが
たいものである。
 当社の会長でもある奥田碩・日本経団連会長は、10年前に止めた会員企業に対する政治
献金の要請を新たに再開する方針を打ち出している。そのトヨタが率先して政治献金をや
め、その金額を株主もユーザーも納得できる社会貢献活動に充てるなら、政治・行政との
健全かつ正常な関係を保つことに役立ち、当社の社会的評価を高めるであろう。

以上


 

15年6月26日開催の定時株主総会から
                   
株主提案を平成15年6月開催の定時株主総会にて実施。その結果は下表のとおり。        
本年も、引き続き一部提案内容を変更の上、実施するものである。            
                   
議決権行使総数 22,323,098 (但し、当日分を含まない)            
株主提案 議案 株主提案に賛成 株主提案に反対 その他(無効) 合計
9号     (株主提案) 増配 993,232 4.45% 19,889,106 89.10% 1,440,760 6.45% 22,323,098 100.00%
10号    (株主提案) 集中日排除 2,823,380 12.65% 19,203,435 86.02% 296,283 1.33% 22,323,098 100.00%
11号    (株主提案) 役員報酬       退職金の個別開示 3,409,065 15.27% 18,217,733 81.61% 696,300 3.12% 22,323,098 100.00%
                   
※ 出席者 1,173人 (昨年807人)   第9号で無効数が多いのは1号賛成(会社提案)、9号賛成と双方に○印を付しているものが多く
※ 所要時間10時〜12時8分   あったため。            
                   
※ 参考                  
株主提案 議案 会社提案に賛成 会社提案に反対 その他(無効) 合計
1号     (会社提案) 利益処分案      19,408,684 86.94% 1,541,028 6.90% 1,373,386 6.15% 22,323,098 100.00%
                   
                   

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