住友商事株主アンケート調査結果  (file.1101)


 初めての個人株主アンケート

 株主オンブズマンは、昨年一二月から本年一月にかけて、住友商事の個人株主が同社の銅取引事件と株主総会についてどのような意識をもっているかを把握するために、株主名簿から無作為に抽出した五〇〇名の個人株主(有効発送数四九三通)を対象にアンケート調査を実施した。

この種の個人株主の意識調査は日本の会社史上で初めてのもので果たして回答がか不安があったが、結果は発送数の二二%にあたる株主から回答が得ることができた。

 個々の質問への回答のなかでまず注目されるのは、株主期間が「三年以上」の株主が全体の九三%にのぼっていることである。
議決権行使についての質問では、「総会に出席したことがある」三%、「議決権行使書を郵送したことがある」三九%、「議決権を行使したことは殆どない六八%となっている。

七〜八割が会社を厳しく批判

 銅不正取引発表直後にあった株主総会については「一般株主無視の横暴」とする株主が七九%にのぼっており、「仕方がない」とする株主は一二%にすぎない。回答の内容を見れば、不正取引については、回答者の八五%が「見抜けなかったではすまされない」と答えている。事件の責任については七四%が「経営責任は免れない」、七七%が「経営陣の責任は重大である」と考えている。責任追及の仕方についても、六九%は「経営者に会社が受けた損害の賠償を請求すべきである」と考え、六六%は「株主代表訴訟を起こすしかない」という認識をもっている。

記述回答欄にみる住友商事株主の声

 株主代表訴訟について

*株主軽視の上場企業の状況をみるにつけ、株式会社の所有者は株主であることを十二分に認識させるためには株主代表訴訟を行使することがのぞましい。

*世の中の流れが一般株主も訴訟を出来る制度に変わりました。これまで不信があっても問い正すことがむずかしかった株主代表訴訟、不正を正すこととして大いに活用すべきことと考えます。

*株主代表訴訟も株主の権利行使の一方法であるが、実際には日時・費用など実効面では得るところは少ないと思う。この権利を示して経営陣の反省を求め、改善の実効をさぐるべきだと思う。

 住商の今後の経営について

*上層部のことは私には全く判りませんが、一〇年ほども経営者が判らなかったという事に納得が出来ません。ただ驚いているばかりです(定年退職した元社員の株主)。

*現役員の総退陣のみならず(勿論退職金ゼロ)本件の発生当時からの役員全員から既に受領済みの賞与、退職金を追徴。更に不足額は所有の不動産、流動資産、ゴルフ会員権等を提供せしめたい。

*世界に通じる経営を願いたい。

*株主が信頼できる内部監査機構を整備し、自浄努力を高め健全な経営に心掛けて欲しい。

*日本のサラリーマン経営者が(住商事件を)警鐘と感じる方向で終息すれば良いと思う。責任と権限はイコールでついてまわる事を認識して経営にあたってほしい。

 株主オンブズマンについて

*今回の事件は他の重大経済犯罪同様或いはそれ以上に厳しく糾弾されなければならないものと考えます。従って株主オンブズマン制度で徹底的に追及して頂きたいと思います。

*年金生活者として私の出来ることは非力ですがこの際株主の一人として、オンブズマン制度とその活躍に日本の命運を懸ける思いでご支援申しあげます。

記述回答の欄では、多くの株主が率直に会社に対する疑問や批判や怒りを表明している

「定年まで一生懸命働いてきた」という元社員の株主は、「上層部のことは私には全く判りませんが、十年ほども経営者が知らなかったという事は納得でききません。ただ驚いているばかりです」と書いている。「今回の事件は他の重大経済犯罪同様或いはそれ以上に厳しく糾弾されなければならないものと考えます。従って株主オンブズマン制度で徹底的に追及して頂きたいと思います」と述べている株主もいれば、「現役員の総退陣のみならず(勿論退職金ゼロ)本件の発生当時からの役員全員から既に受領済みの賞与、退職金を追徴。更に不足額は所有の不動産、流動資産、ゴルフ会員権等を提供せしめたい」と厳しい意見を出している株主もいる。「この際株主の一人としてオンブズマン制度とその活躍に日本の命運を懸ける思いでご支援申しあげます」という意見に代表されるように株主オンブズマンへの期待を表明した声も多かった。

住商株主アンケート

1.株主期間      人数  %
  A=6か月未満   0  0
  B=6か月以上   5  4.7
  C=3年以上   99  93.4
  D=売却済み   5  4.7

2.6.27総会
  A=一般株主無視の横暴     84人  79.2%
  B=シャンシャン総会は仕方ない 13   12.3
  C=その他           10    9.4

3.不正発覚
  A=見抜けなかったでは済まされない 90人 84.9%
  B=真相はまだ隠されている      47  44.3
  C=40億ドルが真相に近い       24  22.6
  D=会社の報告を信ずるしかない    18  17.0
  E=その他              6   5.7

4.経営責任
  A=経営責任は免れない        78人 73.6%
  B=経営陣の責任は重大である     82   77.4
  C=知っていた役員には責任がある   10   9.4
  D=その他 6 5.7

5.責任追及
  A=経営者に損害賠償を請求すべきである 73人 68.9%
  B=退職金なしの総辞職を要求する    28   26.4
  C=その他               12   11.3

6.損害賠償請求の方法
  A=株主代表訴訟を提起する    70 66.0
  B=経営者の良心と責任感に任せる    22 20.8


住友商事株主アンケート調査終わり。 □住友商事関連情報 index へ戻る。