新版・・・株主総会質問マニュアル2001


                                                                2001611

                                                 株主オンブズマン
 株主(単位株所有、通常は1,000株ですが会社によっては100株もしくは1株で出席できる権利があります。株主総会の案内書が必ず届きます。)であれば誰でも株主総会に出席できます。下駄履き感覚でもいいですから、総会に出かけてみましょう。


基本的な考え方

1.株主総会に出席しよう。
2.株主総会で発言しよう。
3.株主総会を楽しもう。
4.株主総会を採点しよう。
5.事前に書面にて質問しよう。

質問マニュアル(遊び心も持って)

質問の10の心構え

1.質問時に手を挙げるだけでは議長から見えにくい。大きな書類を手に持ってその手を挙げるか、縦30センチ、横20センチ程度の型紙に「質問」と書きそれを大きく掲げることで指名が優先的になる可能性が高い。
2.質問項目は数項目まとめて行なうのがよい。次の質問までになかなか指名されにくい。
3.回答がされてもきっと不満の回答であることが多い。よって議長などから回答があっても追加質問する気持を準備しておき、回答終了後迅速に手を挙げ補充質問を行なうこと。
4.質問は、ゆっくりと話すること。早口にならないように留意する。出席者によく分かることが大切。
5.座席は出来る限り前の方に着席し、できればマイクに近い場所がよい。
6.議長に着席するよう要請する。普通、議長は立ったままです。お疲れになるでしょうからといって着席を促す。
7.話す言葉は出来る限り大きな声にし、抑揚があればなおよし。
8.書類を見ながらの発言はよいが、書類の棒読みのようにならないよう留意する。
9.質問内容は出来る限り具体的に行なうこと。イエスかノーで応えられるように質問するのがよい。数値での回答を要請する方法は適当である。
10。監査役にも質問しよう。

 

総括的な質問内容

1.会社が今後1年以内に倒産することの可能性について質問する。倒産するといった回答はないが、このような倒産問題は株主にとって最も基本である。
2.株価の適正水準について、社長の見解を質す。「市場が決めるもの」といった回答であろうが、ここは株価の推移と業績と株価の関係を事前に調査しておくのがよい。そうすれば質問内容に説得性と具体性が高まり話がおもしろくなる。株価が低迷している場合にはこの質問は特に重要。
3.配当率がまだまだ低いのではないかという質問をする。適正と思われる配当の場合でも配当関係の質問は回避できない。会社の利益は株主のものといったスタンスが重要。これも事前研究が必要。配当率は少なくとも当期利益の
30%が配当財源となるのが筋であろう。
4.役員賞与についての会社の考え方を質す。どのような基準で役員賞与の総額を決めているのかといった質問と、提案どおりの役員賞与の場合、社長はどの程度の金額になるかといった質問がよい。
5.株主優待制度制度の拡充もしくは新設について問う。

 

いよいよ取締役・監査役関係及び報酬と退職金についての質問です。

1.社長の年間報酬総額を尋ねる。株主が社長に経営委任しているのだから回答するのが筋であって、それを隠すのはなにか都合が悪いのか。本来は役員全員の報酬総額を開示すべきであるといったスタンスもよい。
2.役員の報酬はだれが決めるのかといった質問を行なう。具体的に質問するのがよい。この場合、監査役の報酬の決定方法についても監査役に質問を行なう。監査役は、きっと監査役会で決めたという回答をするであろうが事実と違うのではないかと食い下がる。
3.役員退職金の支給決議がある場合、個々の役員退職金額の開示を求める。通常は、取締役会一任になっているが、その開示を要求する。金額も分からず白紙委任は出来ないと主張する。南都銀行における奈良地裁(個々の退職金額を開示しなさいといった判決)の判決を知っているかと尋ねる。
4.百歩譲って、取締役会一任決議をした場合、その後取締役会にて決定しているのか。社長一任にしているのではないか。過去の実績はどうであったか。このような質問を行なう。後日、取締役会議事録を要請する旨も発言するのがよい。

5.役員退職金規定は入手できるかという質問をぶつける。要請すれば通常は入手可能。
6.役員の定年制度はありますか。その概要を説明して下さい。社長の定年はおいくつでしょうか。
7.報酬を支払っている顧問、相談役はいるのでしょうか。そのような人に相談しないと重要な意思決定はできないのですか。ならば、今の役員は辞任してくださいと詰め寄る。

 

総会運営について尋ねてみよう
1.総会開催日、開催時間についてなぜ集中日に開催したかを質問する。また、午前10時開会であるが、なぜ夕方4時もしくは5時から行うことを考えないのか。
2.株主総会をマスコミなどに公開することは出来ないのか。その理由は何かと尋ねる。
3.株主の代理人出席を何故認めないのか。そのような定款を改正してもらいたい。野村證券における尼崎支部における判決内容はご存知ですかと尋ね、そのような視点での議論を社内でおこなっているかと質問する。
4.議決権行使書になぜ棄権欄がないのですか。関係規定では設けるべしとはなっていないものの、そのような欄を設けるのが適当と考えないのですか。と尋ねる。
5.社員株主は出席していますか。その人数は何人ですかと質問する。

 

会社の内容についての質問(決算関係以外)

1.企業政治献金は行なっていますか。いつどこへいくらの献金ですか。自民党(国民政治協会)に献金する意義はどこにあるのですか。民主党にはしないのですか。その理由は。企業政治献金の在り方について社内で議論していますか。
2.障害者雇用率は法定基準を満たしていますか。満たしていない場合、いつまでに達成する方針ですか。
3.法令遵守を行なうべしといったことが常時役員・社員に研修などを通じて徹底されていますか。また、現在不法行為になる可能性の事案はないでしょうね。
4.環境問題への取組について説明して下さい。また、重点項目はなにでしょうかと尋ねる。

決算・監査関係についての質問

決算関係は会社の実情によって大きくその内容が相違しまた専門性も高いものです。従って、一般的な内容にします。ここの内容については、自ら調査研究してもらって必要と考える質問をドシドシ行なって下さい。そうした中、その一般的な例示を掲げます。

1.粉飾決算はまさかないでしょうね。違法配当もないでしょうね。簿外債務もないでしょうね。
2.不良資産にはどのようなものがありますか。
3.使途秘匿金はありますか。あればその金額はいくらですか。
4.寄付金など無償の利益供与はどのようなものがどの程度ありますか。
5.監査役は、監査法人(公認会計士)の会計監査が適切に実施されたとしていますが、どのような手続でもって確認されましたか。
6.監査法人からの主な指摘事項を説明して下さい。監査役に対する質問です。
7.監査役は、業務監査を実施するの当り、必要な資料、必要な説明は障害なく速やかに全て入手できましたか。
8.監査役監査においての限界を感じませんか。感じているならどのような内容でしょうか。

このように株主総会質問マニュアル2001年版を作成しました。

多くの足らない部分もあると思いますが、ご参考していただき、株主総会で自由に発言してください。その結果、経営陣の緊張感も発生し、今後の企業経営にとってもプラスになるものと信じています。

以上


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