株主提案集計結果の「修正」をめぐる書面質問に対するソニーの回答

株主オンブズマン

 本年の5月初旬にソニーから昨年の同社株主総会における本会の株主提案投票結果の集計に関し、株式事務を取扱っている三菱UFJ信託銀行の側でミスがあり、賛成率は総会で発表された46.7%ではなく、正しくは41.9%であった、という連絡がありました。それを受けて、本会は5月7日付けでソニー法務部に7項目の書面質問を行いました。
 このたび、ソニーの担当部局より回答がありましたので、それをここに掲載します。今回の事態はあまりにお粗末で、不注意だったではすまされない重大問題です。しかし、回答は、集計の誤りの原因に関し、「三菱UFJ信託銀行(株)の集計担当部門が……きめ細かな配慮を欠いた」と弁明するだけですまそうとしています。これではそもそも本当に単なる集計ミスだったのかという疑問さえ残ります。
 集計の誤りが判明したのが昨年9月中旬頃であったというのなら、株主提案を行った本会に対してその時点で速やかに訂正連絡をするとともに、ソニーのホームページ等において広く株主に告知するべきでした。それを半年以上も経って、本年の株主提案を受理した後に知らせてくるというのはあまりに不誠実です。
 本会は、ソニーに対して本年の株主総会の場を含め、今後引き続き、議決権行使結果の集計に関して生じた事態の説明と再発防止を求めていくとともに、株主提案の内容をなす取締役報酬の個別開示の実行を強く迫っていく所存です。


……………………………回  答  書………………………………
2007年5月14日
ソニー株式会社
コーポレート・エグゼクティブSVP
担当者氏名(省略)

 拝啓 時下ますますご清栄のこととおよろこび申しあげます。
 日頃より格別のご支援を賜り心より御礼申しあげます。
 さて、本年5月7日付で頂戴いたしました書面質問につきまして、以下のとおり、ご回答申しあげます。

1.賛否の集計の誤りにより生じた賛否の数の変動

 出席株主の議決権の数のうち、前日までの書面およびインターネットによる議決権行使についての、株主提案に対する賛否の内訳(最終集計)は、修正前が、「賛成 2,938,862個、反対 3,355,263個」であるのに対して、修正後は、「賛成 2,638,137個、反対 3,655,988個」です。なお、無効票の数は、いずれの場合も「1,727個」です。

2.賛否の集計を行った部署あるいは信託銀行名

 三菱UFJ信託銀行(株)

3.集計の誤りが判明した時期並びにその経緯

 当社は、例年9月〜10月頃にかけて、株主総会における議決権行使結果の分析を独自に実施していますが、その際に数字の不整合を発見し、三菱UFJ信託銀行(株)に確認したところ、集計ミスと判明しました。時期は9月中旬頃です。

4.賛否の集計に誤りが生じた原因

 株主1名の不統一行使の集計の際に、株主提案に「反対」として集計すべ議決権個数30万725個を、誤って「賛成」として集計してしまったことによります。
 三菱UFJ信託銀行(株)からは、集計担当部門が集計の確認・精査・検証について、きめ細かな配慮を欠いたことが原因である旨の報告を受けています。
 なお、特定の株主の議決権行使結果の公表につながりますので、株主名の本書における開示は差し控えさせていただきます。

5.集計上の誤りがあったことについて2007年6月開催予定の株主総会の招集通知の中で株主提案に関わって記載することの有無、並びにその内容

 株主総会招集通知に記載される「株主提案に対する取締役会の意見」において、集計ミスがあった事実と、修正後の株主提案に賛成の議決件数の割合を開示する予定です。

6.集計上の誤りがあったことについて2007年6月開催予定の株主総会で報告することの有無、並びに報告の方法と予定されているその内容

 株主総会当日における報告については、今後詳細を検討してまいりますが、株主様のご提案にかかる議案の説明の際に、招集通知に記載の内容を中心に説明する予定です。

7.株主提案の集計に対し30万個を超える誤りが生じたことについての貴社の考え

 今回の集計ミスについては真摯に受け止めております。
 集計を粗当した三菱UFJ信託銀行(株)に対しては、再発防止に向け事務処理体制を見直すとともに、その実行に向けて担当部門内において一層の周知徹底に努めるように強く要請し、同行からは、既に対策を講じた旨の報告を受けております。当社といたしましても、同行の事務処理体制の確認を強化する等、再発防止に努める所存です。

 なお、集計上のミスの対象となった議決権行使書の確認につきましては、法定の備置期間が経過し、議決権行使書の原本は処分済みですが、コピー等の関連書類を閲覧できるよう準備しておりますので、別途ご連絡いただきたいと存じます。
 今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申しあげます。

敬具


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