住友商事株主総会決議取り消し訴訟 経過報告 弁護士 井上洋子

 住友商事の一株主が、住友商事に、イギリスにおける銅地金の先物取引で約一八億アメリカドルの
損失が発生していることが明らかになった直後に開かれた一九九六年六月の株主総会の決議の取消を
求めて、大阪地方裁判所で裁判をしています。

 訴えの対象となっている株主総会で、原告株主はモニターテレビ付の別会場に通され、「了解」
「異議なし」の声のもとの議事進行に驚きます。途中からようやく本会場に案内され、四つめの議題
について質問することができましたが、可決されました。
 原告株主はそのまま別会場にとどまり退職慰労金の議題につき質問を求めました。
しかし、議長は原告株主を無視し、議事を進め、議案を可決させました。
 中小企業であれば、巨額の損失を出せば、代表者や役員は私財をも失うのが通例です。
それなのに、大企業では経営者の責任を問おうにも株主総会での株主の発言すら許されない。
これは経営の常識からも一般の常識からもはずれています。
 現在、裁判では、住友商事の総務課長と原告株主の尋問が終わり、次回(一一月五日)は株主総会に
出席していた他の株主と株主総会の警備担当者の尋問が予定されています。
弁護団はさらに総会当時の社長の秋山富一の証人尋問を要求しています。

  住友商事関連情報 index へ