光通信情報(その8)平成12年5月30日発行


説明責任(Accountability)の欠如

(1) 平成12年2月14日付で重田社長所有の光通信株510,200株とリチャード・リー
 の所有するPCCWの株式と交換したという。業務提携の目的とされている。
 時価概ね1000億円の株式交換である。本件について重田社長からその意義・目的、  今後の展望及びこの交換に係わる税金問題等についての説明責任が不十分。

(2)平成12年3月15日付のアナリストや報道機関向けの説明において「販売や業績は  順調という趣旨の説明。―しかし一転3月30日付の業績修正では130億円の営業赤  字(従来予想は60億円の営業黒字)と公表し、株価は暴落へ。3月15日の時点で重  田社長は営業ベースで寝かせ問題が大きく、新規契約も低迷し、業績は大幅に低下し  ていることを承知していたはず。これは重大な説明責任の欠如。

(3)平成12年3月30日付の業績修正を公表し130億円の営業赤字が明らかにされた。  しかし、その理由は当初の見込みどおりの契約台数に届かず、キャリアからの受取手  数料の大幅ダウンと説明している。なぜ、見込みどおりの契約台数に届かなかったか  の説明責任が欠如。
  寝かせが発覚し、DDIとの契約がこじれ、思いどおりの計画台数に届かなかったのが  その主たる原因ではないか。

(4)代理店からの売掛金収入の見込みと、支払コミッションの発生との関係の説明が不十  分。本調査レポートの「その5」を参照。

(5)当中間決算で投資有価証券売却益が営業外収益に計上されている。本来は特別利  益ではないか。なぜそのような取扱いとしたのか説明不足。

(6)寝かせ(架空契約)による会社決算(業績)への影響が明らかにされていない。平成   11年8月決算時にも相当の寝かせ契約があったと想定されるものの、平成11年8   月決算の修正がなく、当時の決算には影響がなかったかその説明責任が欠如。

(7)重田社長所有の自社株のうち6万株程度の処分について説明責任が欠如。従業員  に贈与(1件当り60万円未満)していたという話もあるが真相不明。

(8)4月24日の中間決算発表及びその後の会見で説明がおこなわれたものの、市場から  の信頼回復に至らず、消化不良会見ではないか。

(9)株価急落、社債価格急落の現状下、重田社長は市場及び社会に向けて真摯に社長と  しての考えを説明する責任がある。マスコミにおいて多くの諸問題が指摘されており、  事実無根もあるかもしれない。会見をさらに設ける必要あり。なぜこのような事態に陥  ったのか自ら分析し、説明する責任が問われている。

このような説明責任を欠いたままでは、光通信の再生はありえないと考える。

以上