報酬開示に過去最高の支持 ソニー38.8%、トヨタ25.1%

 


 6月22日、ソニーの株主総会が開かれました。また翌23日にはトヨタの総会がありました。株主オンブズマンが行った役員報酬の個別開示を求める株主提案は、両社とも過去最高の賛成を得ました。

 ソニーでは、私たちは広範な株主の支持が得られるように、また、ソニー取締役会が受け入れやすいように、今回は報酬額上位5人の取締役報酬の個別開示を求める提案を行いました。結果は、議決権行使総株数の38.8%の賛成を得て、大きな成果を上げることができました。

 ソニーの報酬開示提案は、2002年から今年で4年目です。この間、提案内容は若干変わってきておりますが、賛成率は、02年27.2%、03年30.2%、04年31.2%、05年38.8%と前進してきています。今年は02年比では11.6ポイント、昨年比で7.6ポイントもの積み上げです。

 これはこれまでの出井体制のガバナンスに4割近くの株主がノーを突きつけたことを意味します。と同時に新しいストリンガーへの期待が大きいことをも表しています。私たちはソニーの新しい取締役会が4割近い支持を得た株主提案の実行に速やかに踏み切ることをつよく要求します。

 トヨタに対しては2003年以来、取締役および監査役の報酬並びに退職慰労金の個別開示を求める株主提案を行ってきました。03年に15.8%、04年に19.6%だった賛成率は、今年は25.1%にジャンプしました。トヨタが法人の持ち合い構造が強く、ソニーほど外国人と個人株主の比率が高くない企業であることを考えると25%というのはかなり高い支持率を意味します。

 なお、トヨタの総会では、株主オンブズマンのメンバーが株主提案の「提案理由」を説明したほかに、取締役会の性別構成について「ユーザーの半数は女性というのにボードには改選取締役26人中1人も女性がいない」ことに関して質問しました。

 この質問に対して出席株主から少なからぬ拍手があり、ある株主から賛同発言もありました。他の質問への回答はすべて担当役員に割り振っていたにもかかわらず、この質問については張社長が自ら引き取って、「トヨタの海外法人では女性役員がいるので、日本でも女性の登用に向けて努力したい」という主旨の回答をしました。来年、もし株主オンブズマンが女性役員選任の提案をすれば、トヨタは候補を用意する可能性があります。

 なお、トヨタに行った政治献金の株主への開示を求める株主提案は5.5%の支持でした。昨年の自粛(中止)を求める提案を今年は開示を求める提案に変えたのですが、昨年の賛成率が5.4%であったことを考えると、広範な株主に政治献金の問題性を理解してもらうのは現状では容易ではないようです。

報酬開示提案の投票結果

ソニー   賛成 222万9662個  反対 351万5951個
トヨタ   賛成 555万5822個  反対 1656万0351個
(1個は1単元の呼称で、両社の場合は100株を表す)

注)白票は株主提案では「反対」扱いされます。海外機関株主は投票に際して「賛成」と「反対」のほかに「保留」も意思表示しますが、上の数字には「保留」票は含まれていません。 また、総会出席者の票数(当日分)も含まれていません。

 


ソニーに対する株主提案とその結果

  2002/06/20   ソニーの株主提案についてのコメント
 
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2003/06/24   ソニー株主総会が開かれ役員報酬開示に30%の賛成  
 
2003/07/07   株主オンブズマンの株主提案に関心が集まる
 
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